「問題深刻、手を差し伸べて」 子どもの貧困考える講演会 瀬戸内町

子どもの貧困問題について語る講師の原田さん=16日、瀬戸内町古仁屋

  子どもの貧困と地域の共生について考える講演会(瀬戸内町商工会青年部主催)が16日夜、瀬戸内町商工会であった。講師を務めた奄美市名瀬の「居場所づくり支援事業Um=うむ」の原田さおりさんは「周囲に気付かれないまま苦しんでいる子どもや若者がいる。応援している大人がたくさんいることを伝え、手を差し伸べて」などと呼び掛けた。

 

 原田さんは奄美市の元スクールソーシャルワーカー。不登校や引きこもりに悩む児童や保護者らと接するうちに奄美大島の子どもを取り巻く貧困問題の深刻さに気付き、経営する小売店を拠点に、地域の子どもと若者らの食事支援や生活支援に取り組んでいる。

 

 講演では、貧しくて満足に食事ができない生徒や、保護者からの虐待で心身ともに追い詰められた若者、育児放棄された幼児など、市内外の事例を発表。活動に対して「地域のイメージが悪くなる」などの心ない言葉がある一方、近年は地元企業や出身者らによる支援の輪も広がっていると紹介された。

 

 原田さんは「貧困世帯の子どもたちの多くは幼いころから周囲の言動に傷付けられ、誰にも助けを求められない。隠れた声に気付き、頼ってもいい大人が地域にいることを伝えてほしい」と訴えた。

 

 講演には住民約20人が参加し、熱心に聞き入っていた。19日は午後7時から、同町古仁屋の報恩寺でも講演を行う。参加費・予約不要。

 

 19日の講演の問い合わせは電話0997(72)0026報恩寺。「Um=うむ」についての問い合わせは電話090(4361)8634原田さん。

子どもの貧困問題について考えた参加者=16日、瀬戸内町古仁屋