「棒踊り」「サンゴ石垣」指定検討 第1回文化財保護審議会 奄美市

文化財の新規指定も検討された第1回奄美市文化財保護審議会=20日、奄美市名瀬

 奄美市文化財保護審議会は20日、奄美市名瀬の市立奄美博物館で、2021年度の初会合を開いた。「棒踊り(根瀬部)」や「サンゴ石垣(外金久)」の新規文化財指定について検討したほか、12日に発生した市指定天然記念物「モダマ」の違法採取の防止策などを協議。委員改選も行われ、新会長に島料理研究家・泉和子さんを選任した。

 

 昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で開会できず、2年ぶり。冒頭、市教育委員会の村田達治教育長の「奄美は国・県・市指定文化財が64件あり、未指定の貴重なものも数多い。世界自然遺産登録は生物多様性の重要な地域ということが示された結果であり、文化財の観点からも非常に意味がある。引き続き文化財の保護、継承に力添えいただきたい」とのあいさつが代読された。

 

 文化財課からは20年度の事業報告のほか、21年度の主な事業計画▽宇宿貝塚の保存活用計画策定▽文化財所在地周辺の環境整備▽奄美群島日本復帰関係資料の修復▽剥製標本の製作▽奄美の自然・歴史・文化に関する教育普及活動―などの説明があった。

 

 モダマの採取については、市文化財保護条例および市希少野生動植物の保護に関する条例違反にあたることから、委員から「自生地における注意看板の増設」「案内板への違反行為抑止の一文追加」などの意見や要望が挙げられた。担当課は、警察や環境対策課など関係機関と連携しながら対応を進めるとした。

 

 指定文化財の新たな指定については、1990年の水害で住用村(現住用町)指定文化財台帳などが消失し、再作成する課程で一部記載漏れで解除された「住家墓地(市)」「防波壁〈テンバ〉(青久)」「菅原神社由来板書(摺勝)の再指定を含め、男性の踊手が鎌を持ちながら勇壮に踊る根瀬部集落の「棒踊り」、薩摩藩統治時代の貴重な史料である外金久集落の「赤木名地区のサンゴ石垣」が検討されている。

 

 新委員の任期は2024年9月末まで。会長以外の委員は次の通り。(敬称略)

 

 ▽副会長 山下茂一▽委員 伊藤圭子、川畑幸治、茂木幸生、高美喜男、福崎道代、福原凡香