住民参加し徘徊模擬訓練 奄美市・大熊地区で

地域住民が認知症の高齢者への声掛けや保護の方法を学んだ模擬訓練=28日、奄美市名瀬の大熊地区

    奄美市主催の「認知症サポーター養成講座・はいかい(徘徊)模擬訓練」が28日、同市大熊町一帯で開催された。住民40人が参加し、声掛けから市の支援機関への連絡までの一連の流れを確認。誰もが住み慣れた場所で安心して暮らせる地域づくりの在り方を考えた。

 

 講座は認知症への理解を深め、困っている人の気持ちに寄り添った見守り体制の構築につなげることなどが目的。大熊町内会、青壮年団、婦人会、子ども会などの代表者が参加した。

 

 訓練は認知症が疑われる高齢者3人が地区内を徘徊しているという想定で、高齢者役を①意思疎通ができず、ぼんやりとしている女性②外出先で目的を忘れ、落ち着きなくうろついている男性③道に迷い、早足で歩き回っている男性│と設定し実施した。

 

 参加者は▽相手の視野に入ってから話し掛ける▽目線を合わせてゆっくりと穏やかな口調で話す▽相手の言葉を否定せず、話を聞く│ことなどを意識しながら声掛けを行った。

 

 母親と参加した朝日小6年の西音色さん、武田りあんさんは、スタッフが扮(ふん)する意思疎通のできない女性に声を掛け、杖の名札から相手の住所や名前を確認。奄美市名瀬地域包括支援センターに電話して女性の保護を依頼した。

 

 これまで認知症の高齢者と接したことがないという2人は、「話し掛けても言葉が返ってこないので難しかった。優しく、目線を合わせることに気を付けたい」「緊張したが、包括支援センターの人がどうすればいいのか教えてくれたので安心できた」とそれぞれ話していた。

 

 訓練後は大熊公民館で意見交換会があり、参加者は班ごとに反省点や課題などについて話し合った。参加者から「地域で普段から互いに声を掛け合い、見慣れない人や困っている人に気付くことが大切」「自分では対処できなくても市や警察に連絡するということを広めたい」などの意見があった。