余剰ワクチン、有効活用へ 県が対処指針を策定、通知

新型コロナウイルスワクチンの接種(資料写真)

  鹿児島県は28日、新型コロナウイルスワクチン接種について、予約のキャンセルなどでワクチンが余った場合の対処方を定めた指針を発表した。余剰ワクチンの廃棄防止が目的で、接種券を持たない高齢者や高齢者施設の従事者、保育士、教職員、警察や消防、公共施設の職員などへの接種も可能としている。県は同日、県医師会や県内の各自治体に指針を通知した。

 

 指針は使用期限があるワクチンの廃棄を避けて接種の効率化を図るため、市町村の参考としてもらおうと策定。余剰ワクチンの接種対象者は、原則として接種券の送付を受けた人を優先し、見つからなかった場合には接種券がない人への接種も可能としている。

 

 具体的には、重症化のリスクやクラスター(感染者集団)発生防止の視点から▽高齢者や基礎疾患を有する人、高齢者施設の従事者など接種順位が上位の人▽園児や児童・生徒と業務上接する機会が多い人(保育士・教職員、児童福祉施設職員など)▽重度障がい者や医療的ケア児の在宅介護者(家族など)│に優先的に接種。

 

 さらに▽市町村が設置する特設会場での接種業務従事者▽警察や消防、公共団体や公共施設職員│も対象者とし、これらの該当者がいなかった場合は、市町村が必要と認めた人も対象者と位置付け、一定の柔軟性を持たせた。

 

 指針では、予約キャンセルに備え接種を行う医療機関や市町村の事前準備も提示。▽医療機関は、かかりつけの高齢者や基礎疾患の患者に電話連絡で接種を呼び掛ける▽市町村は指針に定めた余剰発生時の接種対象者が勤務する施設などに対して接種についての事前承諾を得ておく│などとしている。

 

 県内では県に先駆けて霧島市が26日、指針を策定。一方で、鹿児島市では医療機関による余剰ワクチンの高齢者以外への接種が認められなかったなどの事例も報じられた。

 

 県新型コロナウイルス感染症対策室は「ワクチンを有効活用することが最も重要。各市町村が方針を定める際の参考にしてほしい」としている。