全国初、リモートRADIO開始 奄美空港 那覇から運用情報提供

管制塔の隣に建てられたリモートカメラを備えた構造物=9月30日、奄美市笠利町

  国交省は10月1日から奄美市笠利町の奄美空港でリモートRADIO(レディオ)の運用を開始する。これまでは空港内の管制塔から航空管制運航情報官が飛行中の航空機に対し、必要な情報提供を行っていたが、1日からは最新のシステムを用い、沖縄県の那覇空港から遠隔で航空機への情報提供を行う。国交省航空局交通管制部運用課によると、リモートRADIOの運用は全国で初めて。航空管制運航情報官は9月末で奄美空港での業務を終え、今後は不在になるという。

 

 リモートRADIO運用に伴い奄美空港の管制塔の隣に、空港周辺を360度見渡せるリモートカメラを備えた構造物を設置。那覇空港内に新たに設けた施設で、カメラから送られてくる奄美空港全体や、周辺空域の映像を大型ディスプレイで把握し、天候や周辺空域・滑走路の航空機の有無など必要な情報を、飛行中の航空機に伝える。

 

 国交省では空港経営改革などの観点から、新技術の導入などによる業務体制の減量・効率化を進めており、奄美空港のリモートRADIO運用も、そうした流れを受けての対応とみられる。

 

 喜界島、徳之島、沖永良部島、与論島の各空港も航空管制官や、航空管制運航情報官が配置されていない「リモート空港」。空港内カメラの映像を基に、遠隔地から航空機へ必要な情報提供が行われている。

 

 「リモートRADIO」は、それらの空港と比べ、より交通量の多い空港に導入。同課は「性能の良いカメラを活用し、遠隔地からこれまでと同等な環境下で、航空管制運航情報官が対空援助業務を行い、安全性もこれまでと同じ。万一の被災時にも業務の継続性が確保されるほか、24時間体制となり、例えば夜間の急患搬送や緊急着陸などにも柔軟に対応できる」と利点を説明した。

 

 奄美空港管理事務所によると、今のところリモートRADIO運用に伴い、地元から懸念の声などは寄せられていないという。