夜間の利用ルール学ぶ ナイトツアー規制の三太郎線 勉強会に住民、ガイドら60人 奄美市住用町

三太郎線周辺の自然の魅力や利用ルールを学んだ勉強会=15日、奄美市住用町

夜間に野生生物を観察するナイトツアーの増加に伴い、車両の台数制限などが試行されている奄美市住用町の市道三太郎線周辺の利用ルールに関する勉強会が14日夜、同町の住用公民館であった。地元住民やガイドら約60人が参加。世界遺産に登録された奄美の自然の魅力や、希少な生き物を守りながら観察するためのルールを学んだ。

 

三太郎線は三太郎峠(奄美市住用町)の麓にある同町西仲間、東仲間両集落を結ぶ旧国道。峠一帯は希少な動植物が多く、世界遺産地域が含まれる。近年ナイトツアーで人気を集める一方、野生生物の交通事故や通行を巡るトラブルの増加が懸念されており、10月下旬から夜間の予約制や車両台数制限などの規制が導入されている。

 

勉強会では元東京大学医科学研究所特任研究員の服部正策さんが講話。奄美・沖縄の世界自然遺産登録までの歩みや希少種の交通事故対策などの課題とともに、三太郎峠で見られる希少な動植物を紹介した。

 

エコツアーガイドの横尾伸広さん、井村純平さんはアマミノクロウサギなどの映像を交えて三太郎線のナイトツアーの魅力を紹介。車両規制の導入を「ゆっくり落ち着いて観察できるようになった」と評価し、生き物を車でひかないように、時速10キロ以下で走行することなど「ルールをみんなで共有しながら利用するのが大切」と話した。

 

西仲間集落の和田美智子さん、茂木幸生さんは自然を利用する昔ながらの暮らしの様子や、三太郎線の歴史などについて説明した。

 

参加者の意見交換では、現地の利用者の管理について「西仲間、東仲間に(人が)立った方がいい。青壮年団に委託するなど集落のためになるようなことも考えて」という声があった。

 

勉強会は環境省など官民の関係機関でつくる夜間利用適正化連絡会議主催。同省奄美群島国立公園管理事務所の田口知宏国立公園管理官は「住民やガイドの声を踏まえてより良い利用の在り方を探りたい。みんなが満足できるようにルールの見直しを検討していく」と述べた。