安定した雇用確保へ 特定地域づくり事業協組シンポ 知名町

地域での安定した雇用の確保などについて話し合った特定地域づくり事業協同組合シンポジウム=13日、知名町

地域で安定した雇用の確保を目指す特定地域づくり事業協同組合のシンポジウムが13日、知名町フローラル館であった。インターネットを使ったリモート参加も含め、事業者や行政、商工団体職員ら約150人が参加。同組合に県内で初めて認定された沖永良部島の「えらぶ島づくり事業協同組合」(えらぶ事業組合)の金城真幸事務局長の講演やパネルディスカッションを通して、地域産業の担い手育成へ向け、組合を設立することのメリットや課題を考えた。

 

特定地域づくり事業協同組合は、若者や移住者らを正職員として雇用し、繁忙期など事業者の労働需要に合わせて働き手として派遣する労働者派遣事業を主に展開する。離島や中山間地域の地域社会の維持や地域経済の活性化を目的に2020年6月に施行された「特定地域づくり事業推進法」に基づく組織で、都道府県知事が認定する。

 

シンポジウムは、県内で特定地域づくり事業協同組合設立の機運を高めようと、県中小企業団体中央会が主催。総務省自治行政局地域自立応援課地域振興室の岩田真奈課長補佐がリモート参加し、組合制度の概要や設立事例などを紹介した。

 

えらぶ事業組合の金城事務局長は講演で「島内のさまざまな業種の事業所が、深刻な人材不足に陥っている」と指摘。今年度採用した職員の平均年齢が26・5歳と紹介し「組合設立は事業者にとって、若手人材の獲得につなげられる」と強調した。一方、人材確保の課題として、島外からの移住に多額の費用がかかることや島内の住居不足などを挙げた。

 

パネルディスカッションでは、県中小企業団体中央会の坂本和俊連携情報課長をコーディネーターに、和泊、知名両町の担当者やえらぶ事業組合の関係者ら6人が、職員の採用活動や労働条件の設定などについて意見交換した。

 

パネリストからは「組合は地域づくりを担う人材を支え育てていくもので、単に労働の需給調整をするために労働者派遣事業を行っているのではない」「採用する際に働く人にとって望ましい働き方を考えることが大事」などの意見があった。

 

えらぶ事業組合職員で知名町内のホテルに派遣されている木内七海さんは「島に来る前にオンラインで島の人と交流して、(島の人に魅力を感じて)移住を決めた」などと語った、

14日は、えらぶ事業組合事務所や組合員企業などの視察研修を行う。