島の「お裾分け精神」表現 奄美大島

奄美大島の魅力を発信する「あまみふろしき」などを制作したプロジェクトチームのメンバー=9日、奄美市名瀬

世界自然遺産に登録された奄美大島の魅力を発信し、観光客に自然保護の大切さも知ってもらおうと、地元クリエーターらが制作した「あまみふろしき」が話題を集めている。生物多様性や伝統産業などをモチーフにした4種類で、島内を巡るスタンプラリーも同時開催。スタンプを風呂敷に押していくとオリジナルの1枚が完成する仕組みだ。あまみふろしきには食料などを分け合う島の「お裾分けの精神」を表現したいとの思いも込めた。

 

あまみふろしきの制作は、島内5市町村で構成する奄美大島自然保護協議会の「奄美大島の魅力普及啓発事業(ノベルティ事業)」を受託した、しーま(奄美市)、アーマイナープロジェクト(同)、JTBコミュニケーションデザイン(東京都)の3社が共同で企画。島内で活動するデザイナーやイラストレーターも加わってプロジェクトチームを立ち上げ、それぞれの個性を生かして▽多様性の森▽本場奄美大島紬・柄▽アマミノクロウサギ▽サンバラ(ざる)の4種類を完成させた。

 

あまみふろしきは計3万2000枚制作し、11月19日から今月下旬ごろまで、奄美空港(同市笠利町)の到着口手荷物受け取り場所で観光客らに無料配布している。スタンプラリーの設置場所は、島内の観光、郷土学習施設など8カ所。Tシャツやハンカチなどにも自由に押せることから、地元住民でもスタンプラリーを楽しめる。

 

また、同時企画で同空港内に奄美に伝わる妖怪ケンムンのイラストが描かれたメッセージボードを設置。観光客から奄美の印象や旅の思い出などが多く寄せられ、好評を得ているという。

 

プロジェクトリーダーの深田小次郎しーま代表は「地元感、地元の気持ちを表すものとして、風呂敷を選んだ。島に昔からあるお裾分けの精神は、SDGs(持続可能な開発目標)にも通じる。島の良さが全国に伝わってファンが増え、自然を守る意識が高まることに期待したい」と話した。

 

同事業は奄美群島振興交付金を活用。あまみふろしきに次ぐ第2弾のノベルティ(記念品)も完成した。①大島紬の箸袋と島産木材のユス(イスノキ)を使った高級箸②島内の奄美黒糖焼酎8蔵元の代表銘柄を詰め合わせた世界自然遺産登録記念ボトル③奄美産タンカン│など地元企業とタイアップした全9種類。あまみふろしきを受け取った人のうち地元在住以外の小学生以上が応募可能で、専用サイトにアクセスして希望商品を申し込む。当選人数は1200人。