油流出時の連携を強化 防除訓練に海保や事業者参加 奄美群島排出油等防除協

油流出を想定しオイルフェンスを張る参加者ら=10日、名瀬港

 奄美群島排出油等防除協議会(本部長・矢野秀樹奄美海上保安部長)は10日、奄美市の名瀬港3号岸壁で、油防除訓練を実施した。海保や行政、同協奄美支部の事業者ら54人が参加。防除資器材の取り扱いやオイルフェンスの展張方法などを確かめた。

 

 同協議会は、2016年、海洋汚染および海上災害の防止に関する法律に基づき設立。船舶事故などで油や有害液体物質が海に排出された際、被害の拡大防止のため、各関係機関が連携、協力を図る。奄美群島には六つの協議会があり、奄美支部は29団体で構成される。

 

 訓練は、海上防災業務を専門とする機動防除隊(横浜海上防災基地所在)が指揮を執り、停泊する巡視船かいもんを事故船舶に見立て、周辺海上へのオイルフェンスの展張から吸着マットによる油の回収、フェンスの撤去作業までの一連の作業を行った。参加者らは、岸壁から油を回収するための「台形展張」や港の形状を考慮した手法「ダブリング」などを、専門家の助言を受けながら学んだ。

 

 細川祐一隊長(37)は「定期的に訓練しているとはいえ、時間が経過するにつれ、危機管理意識は薄れがち。ただ、奄美の方の意識は高い。質の高い技術支援を目的に訓練に臨んでおり、今日得た知識を万が一の作業に役立ててほしい」と総評した。