無縁仏供養の棚を制作 奄美市の隈元さん

自宅玄関前に無縁仏供養の飾り棚を作った隈元さん=20日、奄美市名瀬

    奄美市名瀬の隈元勉さん(85)は20日、出身地の龍郷町秋名集落で旧盆に各家庭の庭先に設置していた無縁仏を供養するための棚を作った。古里ではほとんど目にすることがなくなったため、子や孫にシマ(集落)の文化を伝えようと記憶を頼りに再現し、自宅の玄関前に設置した。

 

 龍郷町誌や名瀬市誌などによると、棚は「ムジダナ」「ムッタナ」などと呼ばれ、盆入りの旧暦7月13日に無縁仏を供養するため、奄美大島各地で玄関脇などに置かれていたという。

 

 2015年まで棚を設けていたという龍郷町秋名の隈元サキ子さん(85)は「秋名ではムズダナ(水棚)と呼んでいた。お盆でお墓から先祖の霊を迎えてくると、無縁仏もついてくるという言い伝えがあり、玄関前などにムズダナを置いて家の中に無縁仏が入って来ないようにしていた」などと説明した。

 

 棚の材料にはシイの木などが使われ、無縁仏を供養するためにお菓子や線香などを供えていたという。