移住者増は文化面整備が鍵 劇作家の平田オリザ氏講演 島の将来考えられる人材必要 喜界島サンゴ研

演劇の視点からまちづくりを語る平田氏=28日、喜界町役場

 喜界島サンゴ礁科学研究所(渡邊剛理事長)は28日、芸術文化観光専門職大学(兵庫県豊岡市)学長で劇作家の平田オリザ氏を招き、まちづくりに関する講演会を開催した。会場の喜界町役場コミュニティーセンターには行政や教育関係者ら30人が出席。参加者は地域の魅力を伝える取り組みを学び、島の未来を考えた。

 

 サンゴ礁に関わる研究の成果を地域に還元しようと企画。サンゴ研ではこれまでにも、音楽イベントを開催し、研究と芸術の融合を試みてきた。今回は、伝える表現の手法として演劇に着目し、平田氏を講師に迎えた。

 

 講演のテーマは「演劇と人づくり、町づくり」。平田氏は地方の人口減少について、スキー人口の減少を例に挙げ「男女の出会いの場が少なくなっている。恋愛や結婚や出産は個人の自由だが、人の内面の問題。行政ができることは限られているという認識が必要」と言及。

 

 地方の人口減少の理由として①雇用②教育③医療④文化│の四つの問題を挙げ、「移住者を増やすために企業を誘致して住宅を作ればいいという時代ではなく、何らかのやりがいと文化面の整備が進んでいるかがポイント。若者が戻って来たくなる町にするためには、都会とは違う魅力を生み出すことが必要」と述べた。

 

 喜界島に必要な人材について質問を受けた平田氏は「この地域に将来的にどういう人材が必要なのかを考える人材を。あすの喜界島を考えられる人がいることがポイントだと思う」と助言した。

 

 講演会場は、北海道や東京にもオンラインでつながり、喜界島の現状や将来について各分野から意見や感想が上がり、有意義な意見交換の時間となった。