軽石漂着、鹿県内125カ所 影響長期化、漁船35隻被害

漂着した軽石が海面を埋め尽くす茶花港=11月21日、与論町

鹿児島県がまとめた軽石の漂着状況(15日時点)によると、漂着箇所は奄美群島107カ所を含む県内125カ所に上り、原状回復は10カ所にとどまっている。回収作業が必要なのは56カ所で、うち着手済みは28カ所。軽石が原因によるエンジンのオーバーヒートなどの漁船被害は35隻となっている。危機管理課は「軽石の再漂着に対応する必要もあり、原状回復にはまだ時間がかかる。補正予算や国の事業を活用して必要な対策を講じていく」としている。

 

軽石の漂着は県内離島の18市町村で確認されている。漂着地の内訳は、港湾が35カ所、漁港30カ所、海岸36カ所、農地海岸24カ所。漂着地のうち、60カ所は漂着した軽石の量が少ないことなどから対応の予定はない。対応が必要な箇所のうち未着手は28カ所で、国に補助金の要求を行っている。

 

奄美での漂着状況を自治体別でみると、奄美市30カ所、瀬戸内町15カ所、徳之島町14カ所、与論町9カ所などとなっている。

 

県内の漁業への影響では、出漁を見合わせた漁船が▽11月7~11日=170隻▽同12~23日=152隻▽同24~30日=138隻▽12月1~7日=132隻▽同8~14日=43隻だった。観光業関係では、一部のマリンレジャー事業者において、予約のキャンセルや機材故障、休業などの影響が出ている。奄美の宿泊施設では、予約キャンセルといった大きな影響は確認されていない。

 

軽石の大量漂着・漂流は、小笠原諸島の海底火山噴火によるもので、奄美群島では10月上旬ごろから各地の海岸などで漂着が確認されている。県は国に対し、漂着被害の長期化や再漂着への対応のため、補助金確保といった要望活動を実施。奄美各島では、地域住民らによるボランティアでの除去作業も展開されている。