4・28海上集会を再現 沖縄復帰50年記念事業開催へ 絆の歴史、次世代に 与論町と国頭村

沖縄の日本復帰40周年記念事業として実施された海上集会の再現=2012年4月28日、北緯27度線上

 【沖永良部総局】来年の沖縄日本復帰50周年に合わせ、与論町と沖縄本島最北部の国頭村が記念事業を企画している。国境となった北緯27度線上でかつて行われた4・28海上集会の再現や、両町村の児童生徒らを相互派遣して記念式典やかがり火集会、記念行進などを計画。事業を通して祖国分断の歴史に思いをはせるとともに、両地域の親交を深める契機としたい考えだ。

 

 県境の与論町と国頭村は古くから交流が行われてきたが、1953年に奄美群島が日本復帰した後も沖縄は72年まで米軍政下に置かれ、19年間渡航が禁止された。

 

 沖縄復帰運動のさなかの毎年4月28日、かつての国境・北緯27度線上では、沖縄の復帰を求めて、漁船による海上集会が盛んに繰り広げられた。

 

 事業は沖縄復帰50周年記念事業与論町推進委員会(委員長・田畑克夫町商工会長)と、祖国復帰50周年記念事業国頭村実行委員会(委員長・知花靖村長)が共催。

 

 来年4月28日に海上集会を再現し、両地域の代表らが洋上で友好・平和を宣言する。両島を互いに眺望できる場所でかがり火集会も行う予定。また与論中から与論城跡までの1㌔の区間を推進委員会や町の各種団体、国頭村からの参加者らが記念行進する。与論城跡内で式典や交流会なども企画している。

 

 4月28日を挟んだ3~4日間の日程で児童の相互派遣事業も計画。10人程度の児童が両島を往来し、それぞれの記念事業に参加。両地域の絆の懸け橋として、復帰運動の歴史を次世代につなぐ。3月にはプレイベントとして、サザンクロスセンターで当時の復帰運動や、過去の復帰記念行事の様子などを紹介する写真展も行い、沖縄復帰50周年へ向けて機運を盛り上げる。

 

 人事交流で国頭村から与論町へ出向している町商工観光課の渡慶次(とけし)勇樹さんが与論町推進委員会の事務局を務めている。渡慶次さんは「与論島に来て初めて、国頭村や沖縄に対する与論の人の思いの強さを知ることができた。記念事業が両町村の友好発展の機会にもなれば」と話した。