「有屋お助け会」発足 有償ボラで支え合い推進 奄美市名瀬

2020年08月14日

地域

発会式で集った有屋お助け会スタッフと関係者=13日、有屋公民館

発会式で集った有屋お助け会スタッフと関係者=13日、有屋公民館

 奄美市名瀬の有屋町内会(田丸友三郎会長、約440世帯)による地域有償ボランティア「有屋お助け会」の発会式が13日、同町公民館であった。約40人が参加。住民同士が無理なく互いに支え合える地域づくりを目指し、今後の活動やサービス内容などについて情報共有を図った。有償ボランティアの導入は奄美市では住用地区に続いて2例目。

 

 従来の無償ボランティアの活動では▽サービスに対する返礼で支援者、利用者双方が気を使う▽負担が一部のボランティアメンバーに偏る│などの理由で積極的な利用につながらない問題があった。

 

課題解決のために有屋お助け会は、チケット制を導入。ボランティアの内容は同公民館への送迎、家事支援や庭の手入れなど1回30分程度の簡単な作業を想定し、支援者には1回につき100円のチケットが返礼として手渡される。

 

 会のスタッフには町内会の50~70代の25人が登録。本来は今年度当初での立ち上げを予定していたが、新型コロナウイルスの影響で8月の発足になった。活動には市高齢者福祉課が協力。運営には県と市のシニア元気生き生き活動体制づくり事業を活用する。

 

 お助け会の代表を務める田丸町内会長(67)は「現在町内の75歳以上は143人。有屋を含む上方地区は高齢者率が低いと言われるが、実際は転勤族も多く、今後もボランティアの必要は増す」と説明。「当面の目標はスタッフ確保と利用者の増加。子どもから高齢者まで、賛同する人はぜひ会員登録を」と呼び掛けた。

 

 ボランティアの利用者、支援者ともに有屋町内在住であることが条件で、事前登録(年会費千円)が必要。利用者は100円10枚つづりのチケットを購入して依頼する。受け付けは毎週木曜(第5週は休み)午前9時半~同11時。問い合わせ、連絡先は電話0997(52)7921有屋公民館。

 

ボランティアで利用するチケット

ボランティアで利用するチケット