コロナで入館者半減 県奄美パーク20年実績

2021年01月11日

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新型コロナの影響で入館者数が半減した県奄美パーク=9日、奄美市笠利町

新型コロナの影響で入館者数が半減した県奄美パーク=9日、奄美市笠利町

 奄美市笠利町の県奄美パーク(宮崎緑園長)はこのほど、2020年の入館者実績をまとめた。新型コロナウイルスの影響で、中核施設の奄美の郷と田中一村記念美術館を合わせた総入館者数は前年比53・03%の7万2764人に減少した。感染拡大に伴う観光客の減少やイベントの中止などが響いた。

 

 入館者数の内訳は、奄美の郷が4万6199人(前年比54・34%)、一村美術館が2万6565人(同50・89%)。

 

 全体の月別では、感染防止のために休館(4月18日~5月14日)となった影響で、4月が前年同月比8・31%(1031人)、5月には同2・76%(377人)にまで大きく落ち込んだ。

 

 全国的な感染者数の減少や政府の観光支援策「Go To トラベル」事業などによって徐々に持ち直し、10月には前年の69・82%(7679人)にまで回復。11月には前年を上回る108・19%(1万1925人)を集客していたが、感染の拡大に伴う「Go To トラベル」の停止、団体ツアーのキャンセルなどで12月は再び65・19%(7843人)に減少した。

 

 同パークの宮崎剛次長は「さあこれからという時に全国的に感染が拡大し、とても残念。まずはコロナの感染防止対策を徹底することが第一」とし、「6~7月には世界自然遺産登録も期待される。コロナの収束後を見据えながら、SNS(会員制交流サイト)などを活用した情報発信に力を注いでいる。国内外に奄美群島の魅力を伝えていく役割を果たしていきたい」と話した。

 

 同パークは奄美の文化、観光の発信拠点として県が総事業費76憶円を投じて整備。2001年9月30日に開園し、今年で開園20周年を迎える。