作品ルームをオープン  与論町在住の写真家、和田さん

2019年06月11日

地域

コレクションルームをオープンし、集めたアート作品を展示している和田さん=10日、与論町

コレクションルームをオープンし、集めたアート作品を展示している和田さん=10日、与論町

  【沖永良部総局】与論町在住の写真家、和田州生さん(76)所有の芸術作品などのコレクションルーム「和田州生コレクション」がこのほど、同町茶花にオープンした。自身が撮影した写真や、以前の職場仲間や知人のアーティストの絵画作品などを展示し、無料で開放している。和田さんは「島の子どもたちのアートの感性を引き出すような場になれば」と話す。

 

 認定こども園「ハレルヤこども園」の旧園舎の一角にオープン。趣旨に賛同した園側が場所を無償で提供した。展示室の名称は「和田州生コレクション」。

 

 写真や絵画、書、ブリキのおもちゃ、オリジナルの羽子板、ビアマグ(西洋のビールジョッキ)など、和田さんが趣味で集めた品も含め、さまざまな芸術作品を展示している。

 

 和田さんは茨城県出身、日本大学芸術学部写真学科卒。大学時代の1964年以降、たびたび与論島を訪れ、島の人や風景を撮影。73年に㈱スタジオ・ニッポンを設立。クリエイティブ・ディレクター、写真家として広告や出版、商品企画などの業務に携わり、08年に与論島へ移住した。

 

 展示作品は、学生時代から集めた思い出の品ばかり。和田さんは「与論には何も勉強だけでなく、いろんな可能性を持った子どもが大勢いる。この場所がアートへの興味関心を引き出す場になればうれしい。島内には他にも画家や写真家などアーティストがいるのでそうした人とも協力し、ここで作品展なども開催できれば」と語った。

 

 コレクションルームは毎週土曜日と月曜日の午後2~5時に開放しており、誰でも自由に見学できる。