奄美環境文化祭 唄島ふぇすてぃばるっち 奄美市名瀬・大浜海浜公園
2018年10月29日
地域
奄美大島出身アーティスト15組が参加した楽曲「懐かしい未来へ」のCD発売記念イベント「奄美環境文化祭 唄島ふぇすてぃばるっち」(同実行委員会など主催)が28日、奄美市名瀬の大浜海浜公園であった。楽曲参加アーティストと地元の唄者らが出演し、約2000人の観客を魅了した。
音楽を通じて島内外に奄美の自然・文化の魅力を発信する「唄島プロジェクト」の一つ。プロジェクトは島内5市町村で組織する奄美大島自然保護協議会の事業で今春から進めてきた。楽曲のテーマは「時代が変わっても『懐かしい』という思いを未来に伝えていきたい」。イベントは「奄美・沖縄」の世界自然遺産登録を視野に住民らに島の自然の尊さ、文化の魅力を感じてほしいと企画された。
音楽ステージは中村瑞希さん、別府まりかさん、岩元梨恵さんの島唄「祝付け」を皮切りに、ポップス曲など多彩に展開。ロックバンド「ピンポンズ」がワイド節や天草など島唄をアレンジしたアップテンポの楽曲を披露すると、大勢の観客が立ち上がり会場はヒートアップした。
ステージの合間に環境文化パネルディスカッションもあった。元ちとせさん、中孝介さん、カサリンチュ、サーモン&ガーリック、環境省奄美野生生物保護センターの千葉康人上席自然保護官、観光ガイドの永江直志さんが奄美大島の自然の美しさや貴重さ、集落行事など体験から感じた文化の魅力を語った。
フィナーレは出演者全員と島内の小中高生が「懐かしい未来へ」を感情豊かに歌い上げた。
奄美市名瀬から家族5人で訪れた高校2年生の久保紗英さん(17)は「『懐かしい未来へ』は歌う人たちの奄美を大切に思う気持ちが伝わった。奄美のことをたくさんの人に知ってもらえるように世界自然遺産登録に早くなってほしいと思った」と話した。