栃木市で田中一村記念会が総会

2019年05月09日

地域

一村生誕地の田中一村記念会総会=4月27日、栃木市栃木福祉センター

一村生誕地の田中一村記念会総会=4月27日、栃木市栃木福祉センター

 日本画家田中一村の生誕地・栃木県栃木市に設立された田中一村記念会(大木洋三会長)の総会が4月27日、同市内であった。大木会長は昨年5月に奄美大島を訪れ、奄美一村会と交流を深めたことを報告。総会後は一村の魅力を探る講演会もあり、参加者から「一村を通じて、奄美が身近に感じられた」「奄美に行き、創作の原風景に触れてみたい」などの声が寄せられた。

 

 一村記念会は生誕110周年の昨年設立された。総会には約20人の会員が参加。大川秀子市長ら栃木市幹部や大阿久岩人栃木市議会議長、とちぎ蔵の街美術館青木一忠館長も出席した。

 

 大川市長は、市が計画している栃木市文化芸術館(仮称)・文学館整備基本計画に触れ、「市と縁のあった田中一村関連の情報発信も積極的に展開したい」と述べた。

 

 千葉市美術館上席学芸員の松尾和子さんが「田中一村作品の魅力をさぐる」と題し記念講演。中国の絵画に由来する南画家として活躍した東京時代(1913~38年)、動植物や風景などをさまざまな様式で描いた千葉時代(38~58年)、奄美の自然を題材にした奄美時代(58~77年)と時系列に沿って一村の作品とその特徴を紹介した。