瀬戸内町、久慈小中が来春廃校 集落は施設活用に期待

2020年12月12日

地域

廃校が決まった久慈小中学校(2016年3月撮影)

廃校が決まった久慈小中学校(2016年3月撮影)

 休校している瀬戸内町の久慈小中学校が2021年4月1日付で廃校となる。11日、町議会定例会で同校を廃止する町立学校設置条例一部改正案が可決された。議案説明で鎌田愛人町長は「校区民、出身者、町内外に呼び掛けて対策を講じてきたが、入学児童も見込めないまま現在に至っている。今後の方向性について校区民の意向を確認した上での結果」と述べた。

 

 瀬戸内町誌などによると、同校は1874年に郷校として設立され、77年に久慈簡易小学校に改称。古志への分校設置や改称、校舎移転、中学校開校などを経て、1957年に久慈中学校の敷地に小学校が併設された。児童生徒数の減少により、2016年4月から休校している。

 

 町教育委員会によると、1975年以降、町内の小、中学校廃校は11校目。11月に集落住民との懇談会を開き、廃校とすることへの同意を得た。

 

 久慈集落の武田政文区長(77)は「廃校は寂しいが、子どもがいないし、これからの入学も見込めない中で致し方ない。学校がなくなるわけではないし、活性化のために使われるのなら、そういう時代だとも思う」と今後の施設活用に期待を込めた。