警察犬ドリル、瀬戸内町の不明高齢者発見

2018年01月07日

地域

捜索に協力した(左から)福留主査とドリル(提供写真)

捜索に協力した(左から)福留主査とドリル(提供写真)

 戌年(いぬどし)の元日、鹿児島県警の警察犬ドリルオブトーヨーケンネル(通称ドリル)が瀬戸内町で行方不明の高齢男性を発見した。捜索開始から約45分のスピード解決。瀬戸内署の牛垣誠署長は「無事に見つかり本当によかった。新年からうれしいニュース」と喜んでいる。

 県警では現在直轄の警察犬が3頭と、民間嘱託犬28頭が活躍している。ドリルは直轄犬で、今年5歳になるシェパードの雄。1歳頃から任務に就き、これまでに不明者14人を発見したという実力派だ。

 1日午前7時すぎ、瀬戸内署に町内の70歳代男性が行方不明と一報が入った。不明となった場所が住宅密集地から離れていたこと、行方が分からなくなってからそれほど時間がたっていなかったことなどから、牛垣署長は警察犬が有効と判断。県警本部へ派遣を要請した。

 ドリルは指導手の福留明光主査と共に県本土からヘリで到着。午後2時ごろ、瀬戸内署員と大島地区消防組合瀬戸内消防分署の職員、同町消防団員ら計65人の捜索隊に加わり、同2時45分、鋭い嗅覚で不明場所に程近い山の頂付近にうずくまる男性を発見した。

 県警刑事部鑑識課によると、県内では昨年1月から11月末までに66件の警察犬出動があり、うち行方不明者の捜索は52件。窪田誠理事官は「今後も警察犬が活躍できる状況で要請があれば対応したい」と話した。