駐車場2倍に増設へ 重点 「道の駅」推進協が会合 マングローブパーク

2020年07月29日

地域

マングローブパーク整備計画を協議した第2回会合=28日、奄美市名瀬

マングローブパーク整備計画を協議した第2回会合=28日、奄美市名瀬

 国土交通省の重点「道の駅」に選定された、奄美市住用町の道の駅「奄美大島住用(黒潮の森マングローブパーク)」の整備推進協議会(東美佐夫会長、委員17人)は28日、奄美市役所会議室で第2回会合を開いた。来場者の増加に伴う駐車場不足解消に向け、今年度中に収容台数を2倍へ増設する。パーク併設予定の世界自然遺産センターも視野に、日本政府観光局(JNTO)の外国人観光案内所認定を目指す方針が示された。

 

 事務局の市住用産業建設課によると、2018年度以降、外国語対応スタッフの雇用、海外発行クレジットカードや電子決済導入、トイレの洋式改修などに取り組んだ。

 

 今後はハード面が▽免税店の併設▽展示リニューアル▽遺産センターとの機能分担協議▽駐車場増設│など。ソフト面では▽外国人観光案内所認定に向けての検討▽体験プログラム開発│などを計画している。

 

 このうち増設分の駐車場は来年3月末完成を予定している。現収容台数は102台分(一般車両95、障がい者用3、大型バス4)。敷地内の一部を活用して96台分(一般90、大型バス6)増やし、計198台分になる見込み。

 

 展示内容を含めた施設リニューアルは、遺産センターとの機能分担も念頭に実施していく。事務局は「センターと連携し、物語性を持たせた形で検討したい」と説明した。

 

 外国人観光案内所は三つのカテゴリーとパートナー施設の計4区分に分けられる。同パークが目指すカテゴリー2の認定要件は「英語対応可能なスタッフの常駐」「広域の案内提供」の2点。事務局は「住用町に限らず奄美大島全体の観光案内もできれば」と話した。

 

 委員やオブザーバーからは、車両の大型化に備え余裕を持たせた駐車スペースや施設出入り口の整備、有料トイレ設置などが提案された。新型コロナウイルスの影響で全体計画の遅れが生じている現状に「遺産センターの整備が決定してからではなく、今から着地点を決めておかなければいけない。

スケジュールの遅れをどう取り戻すか考えてほしい」とスピード感を持った対応を求める声もあった。

 

 同パークは18年度に県内で初めて重点「道の駅」に選ばれた。ハード整備で通常より手厚い財政支援を受けられるなどのメリットがある。