1週間ぶり定期船入港 スーパーは客であふれる 3日から再び欠航の懸念も 沖永良部島

2018年10月03日

地域

久しぶりに入港した定期船から下ろされる物資や、高所作業車=2日、和泊港

久しぶりに入港した定期船から下ろされる物資や、高所作業車=2日、和泊港

 【沖永良部総局】台風24号による高波の影響で定期船の欠航や抜港が続いていた沖永良部島に2日、1週間ぶりに災害復旧の応援部隊や資材、食料品などを乗せた定期船が入港した。復旧作業が加速し、29日から続いた停電も午後7時現在、9割以上の世帯で解消。一方、台風25号接近の影響で3日以降、再び定期船が入らなくなる可能性もあり、島内の大型スーパーなどは、食料品を買い求める人たちであふれた。

 

 県本土からの下り便は2日午後1時10分、和泊港に接岸。「災害復旧応援班」と書かれた高所作業車などが次々と港に降り立った。損壊した住家の補修用とみられる木材やトタン板なども運び出されていた。

 

 パンや米、生鮮野菜、牛乳などが入荷した和泊町のAコープ和泊店(加納照也店長)は、商品を待ちわびていた買い物客でにぎわった。商品棚にパンを陳列していた店員は「陳列している間も次々と棚から商品がなくなっていく」と作業の手を休めず話した。

 

久しぶり商品が補充された生鮮野菜コーナーを眺める買い物客=2日、Aコープ和泊店

久しぶり商品が補充された生鮮野菜コーナーを眺める買い物客=2日、Aコープ和泊店

 家族5人分の食料を買い出しに来ていた知名町の納山富美香さん(34)は「知名(で訪れた店)に米が売ってなくて、こっち(和泊)まで来た。3日からまた船が入らないかもしれないと聞いたので、最低でも米と食パンだけは手に入れたい」と足早に食品コーナーへ向かった。

 

 加納店長(49)は「空だった商品を補充し、地域の方に買い物をしてもらうことができて取りあえず一安心だが、あす以降、また入荷しない可能性も考えると心配は尽きない」と話していた。

 

 2日夕、鹿児島を下った「フェリーあけぼの」は3日、沖永良部島、与論島を抜港し沖縄に向かう。徳之島は条件付きという。2日鹿児島発の下り「フェリーきかい」は徳之島と沖永良部島が条件付運航となっている。