17年産タンカン 過去2番目の高値 名瀬中央青果

2018年04月13日

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中央青果の取り扱い平均価格が過去2番目の高値となった2017年産タンカン=3月上旬、奄美市名瀬

中央青果の取り扱い平均価格が過去2番目の高値となった2017年産タンカン=3月上旬、奄美市名瀬

 名瀬中央青果市場㈱(奄美市名瀬)によると、同社取り扱い2017年産タンカンの平均価格(3月末現在)は392円で、記録的な安値となった前期産(110円)の3倍以上に達した。過去10年間では11年の528円に次いで2番目の高値。持ち込み総量は194・8㌧で、例年の75%程度にとどまった。裏年や天候不順などに伴う生産減が影響したとみられる。

 

 17年産価格は2月21日の479円がピーク。同月の持ち込み量は123㌧。生産量が落ち込んだ一方、品質面では全体的に小玉傾向で担当者は「果皮に傷がある果実も見られた」と説明。4月も各日100㌔~400㌔の幅で持ち込みが続いており、「最終的な持ち込み量は200㌧をやや上回るのではないか」と予想している。

 

 同社へのタンカン搬入量は、137㌧と記録的な不作となった11年産以降、12年産266㌧、13年産293㌧、14年産261㌧と推移。15年産については、果樹・果菜類の害虫ミカンコミバエの緊急防除省令を受け、生産者が果実を早期に摘果し自主的に埋設処分を行った。

 

 これらの反動で、翌年の16年産は樹勢が大きく回復して大豊作となり、同社への持ち込み量は437㌧と過去最高を達成。一方で、市場や小売り店には大量の果実があふれ、平均単価も低迷した。