徳之島町井之川で児童生徒ら田植え
2019年04月14日
子ども・教育
徳之島町の「井之川夏目踊り保存会」(保和廣会長)の田植え作業が13日、同町井之川集落の体験用水田であった。踊りの保存活動などに携わる神之嶺小と井之川中の児童生徒など約50人が参加。田植え唄に合わせて丁寧に苗を植え、踊りの原点となる稲作文化を体験した。
夏目踊りはニライカナイ信仰や稲作の豊作感謝などが結びついた複合的な祭りで、夜を徹して集落内の家々を踊り回り、五穀豊穣(ほうじょう)を祈願する同集落の伝統行事。1970年代の減反政策で水田が消滅したため、同保存会は2011年に集落内に約6㌃の水田を復活させ、稲作文化を子どもたちに体験させている。
作業は午前10時に開始した。子どもたちは保存会のメンバーによる田植え唄に合わせ、泥だらけになりながら苗を植え付けた。
保会長(71)は「神之嶺小と井之川中の児童生徒には歌と踊りの『形』は指導を続けているが、『心』の継承は難しい。子どもたちには稲作体験を通じて祭り本来の意義と心を学んでもらい、夏目踊りを後世につなげてほしい」と話した。
7月下旬に収穫を行い、12月下旬に餅つき大会を開く予定。