「命を守ることが最優先」 出前授業で自然災害学ぶ 早町小学校

2022年06月15日

子ども・教育

災害の怖さを学んだ出前授業=11日、早町小学校体育館

喜界町の早町小学校(長田正浩校長、児童64人)で11日、6年生を対象にした防災出前授業があった。県大島支庁喜界事務所建設係の藪木昭彦係長が講話し、災害発生時には命を守るための行動が何よりも大切と強調。児童らは自然災害について理解を深め、日ごろから備える大切さも再確認した。

 

県によると、県内で過去33年間に発生した土砂災害件数は全国1位で、県は災害時の迅速・的確な避難行動を身に付けるための防災教育に力を入れている。

 

出前授業では、サンゴの石垣や樹木植栽などによる暴風対策や、崖崩れ防止のための早町小裏の斜面工事など、身近な防災への取り組みを説明。海岸沿いの道路に高波が押し寄せる動画も紹介され、児童らは台風の通過後も一定の間は危険な状態が続くことなどを学んだ。

 

また、防災上で必要な取り組みとして藪木係長は「早めの行動に加え、避難場所について事前に家族と話しておくことも大事。大切な人を守るために一人一人が考えてください」と呼び掛けた。

 

喜界島でも2019年9月に1時間110・5㍉の雨量を観測する豪雨災害が発生。講話を聞いた浜岡九里虎君(12)は「50年に一度といわれた大雨も怖いと思ったし、他の災害の怖さが分かった。いつでも避難できるように準備をしたい」、浜田凉輔君(12)は「大雨の時には山に近づかないことを覚えておきたい。家族にも講話の内容を伝えたい」と話した。

講話後には、児童らに鹿児島県土砂災害ジュニアマスター認定書が交付された。