ジェンダー平等社会実現へ 天城町の啓発活動紹介も 県主催トップセミナー 鹿児島市
2025年01月16日
政治・行政

ジェンダー平等をテーマに、森田弘光天城町長(登壇者右から2人目)らによるクロストークなどがあった県主催のセミナー=15日、鹿児島市
県主催の「地域から始めるジェンダー平等トップセミナー」が15日、鹿児島市のホテルで県内市町村の首長や幹部職員らを対象にあった。オンライン併用で約120人が参加し、講演や先進地の事例発表を通じて現状と課題を共有。地方創生やSDGs(持続可能な開発目標)の観点からも、ジェンダー平等社会の実現に向けた取り組みの重要性を再確認した。登壇者が交互に意見発表するクロストークでは、森田弘光天城町長が町で力を入れる啓発活動などを紹介した。
県によると、男女共同参画に関する県民意識調査や家庭における夫婦の役割分担の実態から、平等感などに関する人々の意識は好転してきている一方、意識と実態にはギャップも存在している。ジェンダーギャップの関連データ(2023年度)をみると、県内市町村の管理的地位(課長相当職)に占める女性の割合は12・2%(全国14・4%)、防災会議における女性の割合は6・5%(同10・8%)、議会議員に占める女性の割合は12・0%(同17・6%)で、いずれも全国を下回っている。
クロストークでは、24年度に啓発イベントを開催した出水市と天城町の首長が登壇した。森田町長は昨年10月に「ジェンダー平等推進のまち あまぎ」を宣言したことなど、町が一体となってジェンダーギャップ解消に向けた取り組みを進めていると報告。「まずは一つの行動。みんなで一歩一歩進んでいくことが大事」などと語った。
先進自治体事例発表では、兵庫県豊岡市多様性推進・ジェンダーギャップ対策課の担当者が意識改革や女性従業員のキャリア形成支援、働きやすい職場づくりなどを目指した取り組みを紹介した。