2月に稼働開始へ 一般廃棄物最終処分場 喜界町で落成式
2025年01月25日
政治・行政

一般廃棄物最終処分場の落成を祝いテープカットを行う参加者ら=24日、喜界町
喜界町一般廃棄物最終処分場の落成式が24日、同町塩道の現地であった。施設整備の必要性が指摘される中、環境影響調査や周辺住民の意見を計画に反映させた。建設工事の総事業費は約11億7千万円で、さらに実施設計と工事監理にそれぞれ約5千万円を投じた。2月に稼働する。
一般廃棄物最終処分場は同町のクリーンセンターで生じた焼却灰を地中に埋めて処理する。同町では年間約2600トン以上のごみが発生。全体の7割以上を占める燃えるごみは同センターで焼却しているが、焼却灰は島外への搬出が必要で、輸送費などが課題となっていた。
建設地は同町塩道、佐手久両集落の中間地付近(塩道地内屈那、敷地面積約2万4594平方メートル)。埋め立て能力は面積2200平方メートル、容量7800立方メートルで、使用期間15年間。

2月に稼働する喜界町一般廃棄物最終処分場=24日、喜界町
整備を巡っては、水質への影響を懸念する声が上がったことから当初予定地の高台から低地へ建設地を変更。建物も灰や臭いの飛散を軽減する屋根付きとした。周辺の環境影響調査を複数回行い、塩道、佐手久両集落住民への説明会を重ねて着工にこぎ着けた。
24日の落成式には町担当者や集落区長、施工業者ら約30人が出席。式辞で隈崎悦男町長は「最終処分場の完成は持続可能な循環型社会形成の実現に向けた大きな一歩」として、地域や関係者へ感謝を述べた。