パッククッキングに挑戦 手軽、清潔で非常時にも活躍 奄美市
2024年08月06日
地域
奄美市名瀬の新川ふれあい館で7月18日、耐熱性ポリ袋を使った調理法「パッククッキング」の教室が開かれました。管理栄養士や食生活改善推進員を講師に、男女9人が参加して炊き込みご飯とみそ汁、酢の物作りに挑戦。身近な材料や道具で簡単に作ることができて非常時にも役立つ調理方法を学び、楽しみながら防災意識を高めました。
パッククッキングは、スーパーなどでも手に入る耐熱性の高密度ポリエチレン製袋に食材を入れ、湯せんで加熱する調理法。一つの鍋で同時に複数の料理を作ることができ、衛生管理が容易で節水にもなることから、防災の面でも近年注目されています。
教室は奄美市健康増進課と同市名瀬地区食生活改善推進員連絡協議会の共催で、災害時に役立つ知識を持ってもらおうと2021年度から市内各地で年数回実施しているもの。18日は同課の管理栄養士2人と名瀬食改の4会員が講師を務めました。
この日のメニューは市販の缶詰を使った焼き鳥ひじきご飯と野菜のみそ汁、きゅうりのマヨ酢あえの3品。参加者は▽途中で味の調整ができないため最初は薄味にする▽食材は薄く切る▽均等に火が通るよう袋の中の空気を抜いて湯せんする▽加熱で体積が増えるので袋の上の方で縛る―などのこつを学びながら手際よく調理を進めました。
袋の中でご飯が炊き上がると、参加者から「ちゃんと炊けてる!」「市販のレトルト食品並みに簡単」と驚きの声が。30分ほどで3品が完成し、最後は全員で実食しながら感想を述べ合いました。
「普段はほとんど料理をしない」という奄美市名瀬の宮森一成さん(68)は「趣味のキャンプに生かせるかと参加したが、思ったよりも簡単で勇気が出た。洗い物が少ないのも最高」と笑顔。同市名瀬の里きよのさん(73)は「すごくおいしい。自分で作るときは家族に合わせてアレンジも簡単にできそう」と話していました。