島の未来へ希望抱く 世代、業種の垣根超え80人集う 喜界みらい会議

2025年03月08日

地域

住民ら80人が意見を交わした第2回「喜界みらい会議」=2日、喜界町

地域が直面する課題の解決や未来に向けた町づくりを住民全体で話し合う「喜界みらい会議」が2日、喜界町役場コミュニティホールであった。町長や町議、町職員を含め中学生から高齢者までの住民約80人が参加。「私たちの未来の喜界島」をテーマに官民や業種、世代の隔たりなく考えや目標を語り合った。

 

会議は町政懇談会を引き継ぐ形で町が主催し、昨年に続く2回目の開催。今回は「ワールドカフェ」と呼ばれる討論形式で、音楽の流れるリラックスした雰囲気の中で5~6人ずつのグループに分かれ、メンバーを入れ替えて意見を交わした。

 

会議では人口減少対策や農業・観光振興、大学の創設などへの意見が多く寄せられた。

 

「島を今以上により良くしたい、いろんな人と話し合って共感したい」と参加した古沼世楽さん(14)=喜界中2年=は「大人も人口減少について考えているのだと感じた。同じ悩みを抱えている市町村も多く『奄美群島全体で団結しよう』という意見に希望を感じた」と話した。園田悠さん(同)は「島の文化や伝統行事、方言を大事にしたい。交換留学を通じ島の良さを感じる機会ができたら」と語った。

 

サンゴ留学生の宮崎圭乃子さん(17)=喜界高2年、東京出身=は「来年の会議でよりたくさんの人に意見を聞き、多くの視点で物事を考える力をつけ、島の良さを残していくには何が大切か、皆と考えていきたい」と語った。

 

会議後のアンケートでは「未来を見過ぎて今必要なことを見失わないよう、やるべきことを明確にして行動すべき」との声も。隈崎悦男喜界町長は「意見一つ一つを尊重し事業に生かしていきたい。(参加者が)未来に希望を持っていると感じられたことが、とてもうれしかった」と述べた。