水中バレーが好評 利用継続の要素にも 和泊町「タラソおきのえらぶ」

2024年12月19日

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水中バレーが好評 利用継続の要素にも 和泊町「タラソおきのえらぶ」

和泊町の海洋療法施設「タラソおきのえらぶ」プールで行われているプログラムの一つ、「水中バレーボール」が人気だ。性別、年齢問わず参加でき、利用者の健康増進やストレス解消、島民同士の交流促進にもつながっているようだ。

 

タラソおきのえらぶは地域住民の健康増進や地域活性化の拠点施設として2005年に開業。温海水プールに入ることで、高血圧、肥満などの生活習慣病の改善、不眠の改善、ストレス解消に効果があるとされ、近年は年間3~4万人が利用している。

 

水中バレーは利用者の運動機能の向上などを目的に08年度に導入した。参加者が輪になって、水面にボールを落とさないようパスをつなぐゲーム。当初はスタッフが輪の中心に入って行っていたが、21年度からは利用者のみで行う形態に変更。水泳を楽しむ利用者もいるため、朝、昼、夜でそれぞれ水中バレーができる時間帯を設定している。

 

参加者の年代は10~100代と幅広く、多い時で30人ほどが集まり、3グループでゲームを楽しんでいる。取材した11月1日昼の時間帯は約20人が自然と集まり、輪をつくって水中バレーを始めた。数を数えながらパスをつないでいき、フライングレシーブやヘディングも飛び出すなど白熱。「あー」「前、前、前!」などと大声も上がり、終始笑い声が絶えなかった。

 

参加していた福元米子さん(94)=和泊町=は「笑うのが元気の源。みんなでにぎやかになるのが楽しい」と充実した笑顔で話した。

 

同施設の山岡智博支配人は「膝や腰の痛み、内科的疾患の改善などを目的にタラソに通い始めた利用者の中でも、モチベーションが続く人もいれば続かない人もいる。水中バレーを通して、自分たちから『したい』という楽しみを見つけ、たくさんの友達と話ができるということが利用を継続する大きな要素になってきているようだ。今後も水中バレーを続け、子どもたちや島外の人との交流の場にもしていけたら」と話した。