龍郷町秋名でショチョガマ完成
2019年09月03日
芸能・文化
国の重要無形民俗文化財に指定されている龍郷町の「秋名アラセツ行事」で使う「ショチョガマ」が1日、集落と田袋を見下ろす中里(なざと)の山の中腹に完成した。秋名・幾里集落の住民と他の地区からのボランティア計約160人が協力して祭場に資材を運び上げ、片屋根のわらぶき小屋(ショチョガマ)を建てた。
旧暦8月初丙(はつひのえ)の早朝に行われるショチョガマは、夕方に近くの浜である「平瀬マンカイ」とともに五穀豊穣を祈るアラセツの稲作儀礼。当日は潮の満ち始めるころにチヂン(太鼓)を打ち鳴らして祭りが始まり、山際から朝日が昇るとショチョガマが揺り倒される。今年の祭りは6日。
ショチョガマはシイの木で柱と屋根の骨格を組み、竹と稲わらで屋根をふく。門の飾り「シル」を6か所に立て完成する。幅約7メートル、高さ約3メートル。
秋名集落の隈元已子区長(65)は「たくさんの人の協力で立派なショチョガマができた。当日は集落外からの参加も大歓迎。男性は屋根に上がって体験してほしい」と語った。