ケンムンの森で〝お宝〟探し 宇検村 100人が13㌔を完歩

2023年05月01日

地域

〝お宝〟探しに繰り出す参加者ら=30日、宇検村

宇検村観光交流施設ケンムンの館(管理運営・一社巡めぐる恵めぐる)主催のイベント「ケンムンの森トレイル 宝さがしの冒険」は30日、同村一帯で実施された。島内の未就学児から70代の約100人が参加。参加者らは地図を片手に、同村の知られざる自然や文化など、さまざまな〝お宝〟の発掘に繰り出した。

 

コースは、同村湯湾のケンムンの館を発着点に、須古集落や石良集落を巡る約13㌔。道中には、目で楽しむ「黒い宝石」「白く輝くなぞの巨木」「巨大なケンムンの家」など9カ所の「ケンムンポイント」のほか、耳でも壮大な自然を感じてもらおうと、山びこで遊ぶ「ヤッホーポイント」などが設けられた。

 

参加者らは、目や耳だけでなく、山中で見つけた桑の実やホウロクイチゴ、ヤナギイチゴといった季節の恵みも舌で堪能。休憩ポイントでは、出発前に配られた同村と友好都市提携協定を結ぶ宮城県七ヶ宿町産の米を使ったおにぎりでエネルギーも補給した。

 

途中でリタイアする人はほとんどなく、大方が4時間ほどで完歩。散策中に「ケンムンにだまされた!」という、三谷日洋さん(12)と光季さん(10)=田検=、田中空我さん(13)と大翔さん(9)さん=名柄=の兄弟2組は、赤土山展望台まで歩き。ゴール後、疲労に襲われながらも「達成感はある」「仲間意識が強まった」と声をそろえ、自分たちだけの〝お宝〟を見つけていた。

 

同館の新元一文代表理事(52)は「同企画は、宇検村が取り組む、見えないものを『感じる観光』の一環。参加者にはおのおのに村の宝、魅力を見つけてもらえたと思う」と話し、第2弾の実施へ意欲を見せた。