亡き母に誓う成人式、瀬戸内町

2016年01月05日

地域

雅恵さんの遺影を手に成人式に参列した稲井さん家族(左から啓大さん、均さん、駿君)=4日、瀬戸内町

雅恵さんの遺影を手に成人式に参列した稲井さん家族(左から啓大さん、均さん、駿君)=4日、瀬戸内町

 4日に瀬戸内町で行われた成人式。特別な思いでこの日を迎えた新成人がいる。同町古仁屋出身の稲井啓大さん(20)。「一人前になって必ず親孝行する。天国で見守っていてください」。昨年3月に他界した母・雅恵さんの遺影を前に誓った。雅恵さんの命を奪ったのはすい臓がんだった。体に異変を感じたのは一昨年の12月。肺や肝臓への転移が進み、手術できないほど進行していた。「ステージ5」の告知から3カ月後、古仁屋の自宅で息を引き取った。享年57。啓大さんは柔道整復師を目指して大阪府の大学に通っている。