休養日設定 競技力向上が課題 県、本年度中に方針を策定 部活動適正化検討委員会初会合

2018年05月29日

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部活動の適正な在り方ついて話し合った検討委員会の初会合=28日、鹿児島市の県庁

部活動の適正な在り方ついて話し合った検討委員会の初会合=28日、鹿児島市の県庁

 運動部活動の在り方を考える県の部活動適正化推進検討委員会(委員長・森司朗鹿屋体育大学副学長、委員13人)の初会合が28日、鹿児島市の県庁であった。「週当たり2日以上の休養日」の設定を盛り込んだ国のガイドラインを踏まえ、県の方針を本年度中に策定する。

 

 県内の1週間の運動部活動の時間は男子が962分で全国平均より長く、女子(940分)は全国平均より短い。文部科学省の調査によると、中学校教諭が土日の部活動に関わる時間は1日2時間10分で、10年前の1時間6分から倍増した。

 

 委員らは部活動を取り巻く現状や課題を話し合った。ガイドラインで示された「平日は最長で2時間程度、休日は3時間程度」という1日の活動時間や休養日の設定について意見が相次いだ。

 

 2020年に国民体育大会の地元開催を控え、高校体育連盟からは「強化指定を受けている部活動もあり、競技力向上とのバランスをどう取るのか。現場で混乱を招いている」との指摘もあった。

 

 弁護士の代表は生徒がけがをした際に適切な治療を受けさせるよう要望。教員の負担を軽くし、学校現場の働き方改革を進めるため外部人材を指導に活用することも提案された。