在来野菜や野草使い調理実習 生活の知恵を共有 奄美市のゆらおう会

2023年04月02日

地域

野草や在来野菜などを使い調理実習をした「ゆらおう会」の会員ら=1日、奄美市名瀬

地域文化の掘り起こしを目指す奄美市の「奄美文化サークルゆらおう会」(安原てつ子会長)の定期集会が1日、同市名瀬であった。会員ら9人が〝ゆらい〟(集い)、在来野菜や野草などを使ったレシピに挑戦。調理をしながら、手軽な野菜の取り方や健康増進のこつなど生活の知恵を共有した。

 

ゆらおう会は1993年発足の女性グループから名称を変更、2021年から男性メンバーも加わり、毎月1回の定例会を中心に奄美の食文化や風習を伝えようと活動している。

 

この日は安原会長を講師に、奄美で昔から食べられている野菜ハンダマ(和名・水前寺菜)や野草のセリ、三つ葉などを使って調理実習を行った。メニューは、ハンダマやセリ、ショウガなど9種の具材が入ったスープと、ハンダマと野菜の白和え。参加者は会員の恵沢岩生さんが所有する「ぬーでん学舎」の薬草園で野草や野菜を摘み、和気あいあいと調理を進めた。

 

安原会長は「食事にスープがあると夏場の水分補給にもなるし、カレーやそうめんなどにも使いまわせる。大根やにんじんは栄養のある葉っぱも使って」などとアドバイス。会員が持ち込んだアロエベラの刺身、安原さんお手製のパンと島バナナジャムなどもメニューに加わった。

 

会員の西シガ子さん(92)は「生活に密着したいろいろなことをみんなで語り合う会。定例会で出た話を会誌にまとめ、生活の知恵を伝えたい」と話した。