知名町は昇竜洞の現状報告 日本鍾乳洞サミットin美祢

2022年10月29日

地域

オンラインで開催された日本鍾乳洞サミットに出席する知名町「昇竜洞」の関係者=28日、知名町

第34回日本鍾乳洞サミットin美祢(日本観光鍾乳洞協会など主催)は28日、オンラインで開かれた。観光鍾乳洞「昇竜洞」がある知名町をはじめ全国9カ所の行政や管理団体など約30人が参加。入洞者増加に向けた情報発信をテーマに議論を深めた。参加団体からはインターネット交流サイト(SNS)を使った情報発信強化について意見が多かった。

 

鍾乳洞観光の発展を図ることを目的に毎年持ち回り開催。今年は山口県美祢市で開催予定だったが、新型コロナウイルス感染症の影響でオンライン開催となった。

 

美祢市の篠田洋司市長はあいさつで「新型コロナの収束が見込めず、入洞者数は激減し、非常に厳しい状況。今だからこそできる未来を見据えた積極的な観光振興策を展開する必要がある」と呼び掛けた。

 

各参加団体が入洞者数や情報発信について現状を報告した。知名町は昇竜洞の入洞者数が2021年度5027人で前年度より2020人増。赤地邦男副町長は「21年5月からおきえらぶフローラル社が指定管理者となったことが転機となった。同社が経営するホテル、フローラル館と合わせた振興プランが入洞者増につながった」などと分析した。

 

このほか意見交換では、秋芳洞(美祢市)で、照明を発光ダイオード(LED)に替えたところ、藻類や細菌の繁殖が進んだとされる問題について質問があり、篠田市長は「国に協力もらい、調査に入った。結果はその都度公表を考えている」と答えた。

 

「コロナ禍における安全で安心な受け入れ態勢の徹底など、社会の変革に適応した積極的な事業展開を推進していく」などとする共同宣言を採択した。