西郷ゆかりの地巡る 龍郷町

2020年02月12日

地域

西郷が2年8カ月過ごしたとされる住居跡からの眺望を確認する参加者=9日、龍郷町

西郷が2年8カ月過ごしたとされる住居跡からの眺望を確認する参加者=9日、龍郷町

 第4回西郷南洲翁上陸記念祭(同実行委員会主催)は9日、龍郷町であった。町内外の子どもから高齢者まで約70人が参加。志塾・西郷塾(久保明雄塾長)の案内で西郷隆盛と妻愛加那のゆかりの地を巡った。

 

 西郷は薩摩藩から潜居を命じられ、1859(安政6)年から約3年、龍郷町で過ごした。上陸祭は、西郷の奄美での足跡をたどり遺徳をしのぼうと、年1回開催している。

 

 今年も西郷の上陸場面を再現。悪天候のため小舟は出せなかったが、西郷、愛加那、島役人を装った5人が歩いて登場し、参加者が拍手で出迎えた。

 

 記念セレモニーの後、参加者は番屋漁港から龍郷集落まで約2㌔を散策。途中、西郷の潜居地、元大島島司で西郷遺跡記念碑建立運動を起こしたとされる笹森儀助の碑など7カ所を訪ねた。スタンプラリーやクイズもあった。

 

 奄美市から参加した田原美雪さん(71)は「友人に誘われて参加した。初めて知る場所ばかりで、とても勉強になった」と満足した様子だった。

 

 実行委員長を務めた久保塾長は「西郷が奄美に残した足跡は大きい。今後も全国に発信していきたい」と話した。