離島の環境保全や農業学ぶ 鹿児島空港ビル社員が来島 喜界島でJACツアー

2025年01月19日

社会・経済 

刈り取ったサトウキビの葉を手に、ヤギへの餌やり体験を楽しむ参加者たち=15日、喜界町

日本エアコミューター(JAC、霧島市)が企画する環境保全ツアーが15、16の両日、喜界島であった。鹿児島空港ビルディング(霧島市、古薗宏明代表取締役社長)の社員8人が1泊2日の日程で来島。島の農業や自然に触れ、SDGs(持続可能な開発目標)活動の在り方について考えを深めた。

 

ツアーは奄美群島の環境保全と誘客促進の両立を目指す「JAC観光保全プログラム」の一環。2022年度から大学生などを対象に行っており、今回初めて企業を対象に開催した。同空港ビルの管理、運営を担う同社は「地域創生の拠点空港」を目指しており、今後進めるSDGs活動の検討や離島の環境保全を学ぶことなどを目的に参加した。

 

喜界島では収穫期を迎えたサトウキビの刈り取りや生搾りを体験。刈ったキビの葉はヤギへ餌として与え、キビの搾りかすは畑の肥料にすることなど「一つも無駄にしない」農業の在り方を学んだ。またビーチクリーンや島唄鑑賞など地元住民との交流を通じ、島の文化や魅力も体感した。

 

ツアーに参加した同社SDGs推進委員会のメンバーの一人、井手ノ上菜々さん(26)は「島の人たちの優しさに多く触れることができ、うれしい。ビーチクリーンはゴミを回収するだけでなく、細かい分別まで徹底しなければ意味がないことを学んだ。今後、鹿児島空港周辺で実施予定の清掃活動にも生かしていきたい」と話した。

 

29、30日には徳之島で同様のツアーが予定されている。