泥まみれで植え付け 田植え体験に笑顔 和気あいあいと作業に汗 徳之島2町

2022年04月21日

社会・経済 

児童約40人が参加した瀬滝いじゅん田植え=16日、天城町瀬滝

【徳之島総局】天城町の兼久小学校(仮屋浩一校長、児童51人)と徳之島町の手々小中学校(阿部由美校長、児童生徒7人)の田植えが16日、両町であった。子どもたちは地域住民や保護者とともに素足で田んぼに浸かり、泥まみれになりながらも和気あいあいと作業に汗を流した。

 

犂を用いた耕うんに挑戦する手々中の生徒=16日、徳之島町手々

天城町瀬滝の湧水「こうしりいじゅん」そばの水田で田植えをする「瀬滝いじゅん田植え」は兼久小の恒例行事。今年は児童約40人が参加。保護者、教諭、地元住民らとともに総勢約110人で力を合わせて約1・3アールの田んぼにもち米の苗を植え付けた。

 

7月末には稲刈りの予定。昨年は約25キロのもち米が収穫できたという。参加した新1年生の中磯綾人くんは「初めての田植えだけどはだしで入ると泥んこが気持ちよくて楽しかった」と感想を述べ、「今は小さな苗がどんな風に育つか楽しみ」と笑顔を見せた。

 

手々集落の田植えはかつて集落主催で実施していたが、高齢化などを理由に中断。稲作文化継承のために4年前から子どもたちの体験活動として復活した。今年は手々小中の児童生徒7人のほかに集落住民や教諭らも加わり、約20人で約4㌃の田んぼにうるち米の苗を植え付けた。7月下旬の収穫を予定しているという。

 

田植えを終えた子どもたちは、昔は牛に引かせて使用していた木製の犂(すき)を使って田んぼの泥を掘り返す作業も体験した。川口風己弥君(中学2年)は「犂がうまく土に入っていかず思ったより力が要る作業だった」と話し、「真夏の収穫作業は暑くて大変だけど、新米はおいしいので楽しみ」と収穫を待ちわびた。