電話通訳案内事業所開設 増える外国人観光客に対応 タクシーなど3者間利用も 奄美市名瀬

2018年09月15日

社会・経済 

コールセンターの利用を呼び掛ける(左から)保宜夫さん、ショースタク・ティムさん、ショースタク幸子さん

コールセンターの利用を呼び掛ける(左から)保宜夫さん、ショースタク・ティムさん、ショースタク幸子さん

 奄美を訪れる外国人観光客を対象にした支援事業を展開する㈱奄美国際ネットワーク(奄美市名瀬、杉岡秋美代表)が電話で通訳案内サービスを提供する「奄美トラベルサポートコールセンター」を開設した。同社は「これまで言葉が通じずできなかった体験や宿泊、移動などの分野で新たな需要が期待できる。外国人観光客の安定した長期滞在も可能になる」と開設効果に期待している。

 

 奄美に拠点を置く事業者による電話通訳案内サービスは初。奄美群島広域事務組合の「奄美群島民間チャレンジ支援事業」の助成を受け8日開設し、同日からサービスを開始した。

 

 同社によると、世界自然遺産登録に向けて外国人観光客の増加も見込まれる中、全ての観光地や滞在先で英語対応を行うことは困難であると考え外国語サポートと通訳付きの業務展開に踏み切った。

 

 利用者はコールセンターに電話をかけることで英語による通訳サービスを受けることができる。ホテルやタクシーなど、対面業務従事者も3者間通訳の利用が可能。スタッフが観光客を対象とする施設に出向き通訳業務を請け負う場合は有料となる。通訳は外国人観光客の受け入れを支援するボランティア団体「奄美国際懇話会」や奄美群島特例通訳案内士が担当する。

 

 同社の保宜夫会長は「奄美在住で地域のことを知っているスタッフが案内する。おもてなしの一環としてお手伝いができれば」と利用を呼び掛けている。

 

 12月まではテスト運用期間のため、通訳料は無料。通話料は利用者負担となる。利用時間は午前9時~午後9時。コールセンターは電話080(2786)0037。問い合わせは電話090(2157)3111㈱奄美国際ネットワーク代表の杉岡さんへ。