SUPサーフィンのプロに 高校生が世界大会2部門優勝 奄美市笠利町の福田さん

2022年12月15日

スポーツ

さまざまな技を繰り出して力強く波に乗る福田さん(APP World Tour提供)

奄美市笠利町の高校生、福田カポノ瑳介さん(16)は、11月19日から27日にかけて、スペインのグラン・カナリア島で開かれたスタンドアップパドル(SUP)サーフィンのプロ・アマチュア世界選手権「APP World Tour」に出場し、18歳以下の部を制した。プロの資格を得るための登竜門とされるオープン・トライアルクラスでも優勝し、見事プロ入りを果たした。

 

SUPサーフィンとは、通常のサーフボードより一回り大きなボードを使い、パドルでこぎながら波に乗る競技。スピードや技の難易度などを競う。

 

福田さんは通信制高校の1年生。米ハワイ州で生まれ、2008年に家族と奄美大島に移住した。同市笠利町でサーフショップを営む父・和矢さん(60)の影響で、4歳からマリンスポーツに親しんでいる。

 

福田さんにとって海外遠征は今回が初めて。試合はトーナメント戦で行われ、制限時間は各試合25分間。波の頂上でボードを返す「リッピング」や波の斜面で孤を描く「カットバック」など、さまざまな技を繰り出した福田さんは、高得点で10試合以上を勝ち抜いた。

 

「練習よりも良いパフォーマンスができた。これまでの努力が世界に評価されてうれしい」と大会を振り返った福田さん。「最終的な目標は、マリンスポーツの全分野を制覇する『ウォーターマン』になること。トレーニングを積み、人間性など精神面も高めていきたい」とプロとしての意気込みを語った。

世界選手権2部門を制し、SUPサーフィンのプロ入りを果たした福田さん=13日、奄美市笠利町