「奄美のためパイロットに」 奄美市出身の立山さん(鹿大4年)

地域密着型パイロット人材創出プログラムの1期生に選ばれた立山さん=9日、鹿児島市

国立大学法人鹿児島大学、日本エアコミューター(JAC)、日本航空(JAL)が今年から実施している地域密着型パイロット人材創出プログラムの1期生として、鹿児島大学工学部機械工学科4年の立山陸さん(22)=奄美市名瀬出身=が選ばれた。大学卒業後、研修生として2年間航空技術を学ぶ立山さんは「奄美の人たちの暮らしを支えるパイロットになるため、しっかりと勉強したい」と意欲を述べた。

 

JACら3者は2020年10月、鹿児島県を中心とした離島航空路線を安定的に支えていくことを目的に、パイロット人材育成に関する連携協力協定を締結。21年3月1日から2週間、霧島市の鹿児島空港近くにある航空訓練施設で飛行操縦体験「SKYCAMP」を開催し、書類審査などで選出された立山さんら鹿大生7人(大学院生含む)が参加した。

 

小学校の頃からパイロットになるのが夢だったという立山さんは、航空に関する座学のほか、シミュレーターや実際の小型飛行機で4日間操縦を体験するなど技術を学び、人間性や技術、適性審査で高い評価を受けた。

 

その後、JAC役員との面談や2年間航空技術を学ぶ崇城大学(熊本市)での試験・面接を経て、今月3日付で同大学の研修生入学許可書が交付され、鹿児島大学大学院の2年生1人と共に同プログラムの第1期生に選ばれた。

 

入学許可証を手にした立山さんは「パイロットになるという夢への入り口に立てたことはうれしい。『奄美のインフラを支える』というJACの思いがあってできたプログラムの1期生として、奄美のために一生懸命頑張りたい」と話した。

 

JACは1期生の2人に対し、入社の条件付内定を付与している。自身も奄美市出身というJACの上村徹運航企画部長は「奄美出身の学生が記念すべき第1期生となりうれしい。立山さんなら『奄美のために』というわれわれの思いを背負って、働いてくれると期待している」とエールを送った。

 

1期生が崇城大学で学ぶ学費など訓練資金約2000万円のうち一部は本人が負担し、残りは鹿大、JAC、JALの3者で支援する。1期生はパイロットに必要な知識や技能、資格を修得した上で、24年にJACへ入社。早ければ25年5月には副操縦士として、奄美の空をフライトする予定。

SKYCAMPに参加した立山さん(JAC提供)