スマート農業推進へ 瀬戸内町 無人車で自動散布実演

農薬を自動散布する農業用無人車の実演があった研修会=22日、瀬戸内町阿木名

  瀬戸内町と同町担い手育成総合支援協議会は22日、同町阿木名の果樹園でスマート農業推進研修会を開いた。町内の農家や町職員ら28人が参加。農薬を自動散布する農業用無人車の実演があり、作業の省力化などの効果を確認し、先端技術を活用した農業振興に期待を寄せた。

 

 人口減少による労働力不足などを背景に、全国的に注目されているロボットやAI(人工知能)技術で農作業を効率化する「スマート農業」の推進に向けた取り組み。農業用小型無人機(ドローン)事業を展開するアグリかわさき(鹿児島市)が協力した。

 

 農業用無人車は中国のドローンメーカーが開発。「RTK」と呼ばれる高精度測位システムを使って自動走行し、正確に農薬の散布を行う。100㍑のタンクと、上下左右に回転する2基の薬剤噴霧器を搭載。バッテリーは15分の充電で約2時間作業できる。価格は約350万円。

 

 奄美大島での実演は初めて。研修会は同町阿木名でかんきつ類の新品種「津之輝」(つのかがやき)を栽培する竹原誠朗さん(45)の農園で行われた。無人車の実演を行った同社の川崎恭資社長は、ドローンでは難しかった果樹の葉の裏側にも薬剤を散布できることや、タンクを荷台に付け替えて収穫物の運搬にも使えることなど特徴を説明した。

 

 手元のコントローラーを使って手動で操作したり、操縦者の後ろを追随する機能もあるほか、今後は粒剤の散布や草刈り用の装置の導入も予定しているという。

 

 同町で2012年からタンカンやパッションフルーツの栽培に取り組んでいる竹原さんは「農薬散布車が入れない場所での作業はとても重労働。薬剤をかぶる被害を受けにくく、他の作業をする時間もできる。補助事業を活用して導入したい」と話した。

 

 23日は奄美市名瀬の県農業開発総合センター大島支場で研修会がある。