営業時間短縮要請スタート 奄美大島

営業時間短縮が始まり、閑散とする奄美市最大の歓楽街の屋仁川=20日午後8時10分ごろ、同市名瀬

 20日から政府の新型コロナウイルス「まん延防止等重点措置」に鹿児島県を含む10県が追加されたことを受け県は同日、全市町村の飲食店を対象とした営業時間短縮の要請を開始した。同日は旧盆の入り。例年であれば書き入れ時となるタイミングで始まった時短要請に、奄美大島の関係者からは客足の低迷や長期間にわたる経営への影響を懸念する声が上がっている。

 

 県は18日の新型コロナ対策本部会議で、鹿児島、霧島、姶良の3市を措置区域とし、3市の全飲食店に営業時間短縮と酒類の提供中止を求め、大規模集客施設にも営業時間短縮などを要請することを決めた。措置区域以外の全市町村については、営業時間を午前5時~午後8時、酒類の提供は午前11時~午後7時とするよう求め、期間中応じた店舗には協力金を支給する。期間はいずれも9月12日まで。

 

 夏に入って観光客が増え、奄美市名瀬の歓楽街屋仁川のにぎわいが回復しつつあった中の時短営業要請に、同市社交飲食業組合の伊東隆吉理事長(71)は「全市町村への営業時短要請は20日から実施するため、会員に周知する期間が短く対応に追われた。もう少し飲食店のことを考えた対応はできなかったか。この週末は予約も多く入っていたことが予想され、経営的には厳しい」と話す。

 

 60代男性が市内で経営するバーでは、営業時間を午後6時~午前3時から午後5時~同8時へと変更した。「通常営業すれば利益があっただろうが、感染リスクを回避することを選んだ。1週間程度様子を見て、客の入り次第では休業も考えている」と説明。市内で前回時短営業した5月は、一部店舗が営業していたと指摘し「真面目に要請に従う店舗から見れば不公平感がある。感染拡大防止へ足並みをそろえて対応してほしい」と訴えた。

 

 飲食店に食材などを卸す業者からも嘆きの声が聞かれる。市内で酒屋を営む50代男性は「過去の時短営業要請では飲食店に対し県から協力金があったが、酒を卸す私たちにはなかった。今回の時短要請は24日間とこれまでより長く影響も大きい。卸業者にも県からの協力金があればありがたいが、財源には限りがあると思うので期待はできないだろう」と肩を落とした。