新たな仕事の創出へ 起業家など支援で現地実習 「環境文化」がテーマ 奄美大島で鹿大

 

アダンの葉を使った風車作りを体験する現地実習の参加者たち=11日、奄美市住用町市

 鹿児島大学は9日から、起業家や職業人の支援を目的とした実習を奄美大島で行っている。奄美群島内に住むIターン者ら社会人が参加。「奄美環境文化」をテーマに12日までフィールドワークなどを実施し、島やシマ(集落)の魅力、価値を生かした新たな仕事の創出に向けて、その可能性を探る。

 

 同大学は今年9月、奄美在住者や移住予定者が対象の「奄美群島に特化した起業家・職業人支援教育プログラム」を開講。現地実習は奄美の地域特性を「環境文化」の観点から見詰め直そうと企画し、事前のオンライン講義を終えた44人が参加した。

 

 実習は新型コロナウイルス感染防止の観点から参加者が2グループに分かれてあり、各2日間の日程で奄美市住用町と龍郷町を訪ねた。11日は、住用町市で地域住民から集落の自然や地理、文化、歴史について学んだほか、アダンの葉を使った風車作りなどを体験。人口減少や少子高齢化など、地域が抱える課題の解決に向けた取り組みや住民の思いなども聞き取った。

 

 与論町から参加した佐藤慎輔さん(39)=長崎県出身=は「奄美大島で自然のエネルギーの強さを感じた。今回の実習でいろんなことを学び、自然と共生できるテクノロジーの在り方を考えていきたい」と話した。

 

 同大学産学・地域共創センター生涯学習部門の小栗有子准教授は「先人から受け継いできたものをどう次の世代に引き継ぐかが問われている中で、地域課題の解決につながるビジネスモデルをつくっていけたら」と述べた。

 

 現地実習は今後、奄美大島以外の奄美各島でも計画している。