課題対応へ特別チーム設置へ 世界自然遺産・奄美大島部会

オンラインで開かれた奄美大島部会=25日

 「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」世界自然遺産候補地地域連絡会議の奄美大島部会が25日、オンラインで開かれた。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会が7月26日、奄美・沖縄の登録決定の際に示した希少動物の交通事故対策など4項目の課題について、それぞれ対応の方針が示された。関係機関と専門家で特別チームを設置し、2022年7月ごろに報告書をまとめ、12月1日までにユネスコに提出する。

 

 地域連絡会議は、行政や地元団体など関係機関の調整や合意形成を図る目的で設置され、奄美・沖縄の世界遺産4地域にそれぞれ部会を設けて遺産の適正な管理の在り方を検討している。奄美大島部会には54人が出席した。

 

 世界遺産委員会が示した課題は▽特に西表島における観光客の制限▽アマミノクロウサギ、イリオモテヤマネコ、ヤンバルクイナなど絶滅危惧種の交通事故対策▽包括的な河川再生戦略の策定▽(遺産区域周辺の)緩衝地帯での森林伐採の制限。

 

 課題4項目について、地域連絡会議がそれぞれ関係機関と専門家で構成する特別チームを設置。対策を検討して報告書をまとめ、各地域で取り組みを進める方針。

 

 出席者の意見交換では、環境保全や観光管理に関する報告や要望があった。自然保護団体から、課題の検討に「地元のメンバーも含めてほしい」と要望があり、環境省の担当者は「地域住民の関わりは重要。事務局で検討する」と述べた。

 

 国、鹿児島、沖縄両県、4地域12市町村の関係者で構成する地域連絡会議の全体会合が30日にオンラインで開かれる。名称を「世界自然遺産地域連絡会議」に改める予定。