黒糖焼酎、7082㌔㍑を出荷 20年酒造年度需給状況 生産量は24・7%の増加

出荷量が3年連続で減少した黒糖焼酎(資料写真)

  【鹿児島総局】県酒造組合(濵田雄一郎会長)は6日、2020酒造年度(20年7月~21年6月)の県産本格焼酎の需給状況を発表した。奄美黒糖焼酎の課税出荷量は7082㌔㍑(19年度7122㌔㍑)で、前年度比0・6%減とわずかに減少し、3年連続の減となった。生産量は7642㌔㍑(前年度6118㌔㍑)で24・7%伸び、2年連続で増加した。原料別で生産量が前年度比で増えたのは黒糖焼酎だけだった。県産焼酎全体の生産量は9万7673㌔㍑で16・5%の大幅減となった。生産量が10万㌧を切るのは1991年以来で、芋焼酎の減産が影響した。

 

 生産量が大きく伸び、出荷量の減少幅を微減にとどめた黒糖焼酎について同組合は、メーカーが新型コロナウイルスの感染拡大に伴う巣ごもり需要でニーズが高まった紙パック製品供給に転換したことに加え、黒糖焼酎の本来の特性である飲みやすさも作用したと分析。

 

 一方、芋焼酎の生産量は前年度比24・5%減の5万4489㌔㍑。サツマイモの元腐病拡大による原料不足や、巣ごもり需要への対応に中小企業が追い付かなかったことなどが要因とみている。

 

 県産焼酎全体をみると、生産量は大幅に落ち込んだものの、出荷量は9万4357・7㌔㍑と0・8%減にとどめた。県内への出荷量が前年度比2・7%減の3万8236・9㌔㍑となった一方、県外向けは5万6120・8㌔㍑と0・6%増加。同組合は大消費地での巣ごもり需要が下支えになったと分析した。

 

 黒糖焼酎の今後の動向について同組合は、奄美大島と徳之島の世界自然遺産登録による相乗効果にも期待。「世界に誇る自然がある奄美の伝統文化や産業の素晴らしさを地元の人々が再確認し、奄美でしか製造することが認められていない特徴もアピールすることで、移出量の増加につながるのではないか」とした。

 

 黒糖以外の原料別出荷量は、芋焼酎が6万5107㌔㍑(前年度比2・8%減)、麦焼酎2万959㌔㍑(同5・5%増)、米焼酎1034㌔㍑(5・1%増)、その他焼酎は131㌔㍑(2・2%減)だった。

 

 南九州4県の総出荷量は30万8437㌔㍑で前年度比3・1%減。県別では宮崎県が最多の11万6626㌔㍑(同9・6%減)だった。