「里の曙ゴールド」焼酎部門トップ   黒糖で初、輸出拡大に期待  米LA鑑評会

2018年06月08日

社会・経済 

焼酎部門金賞を獲得した町田酒造の3商品=7日、龍郷町

焼酎部門金賞を獲得した町田酒造の3商品=7日、龍郷町

 米国ロサンゼルスで5月に開かれた国際鑑評会「ロサンゼルス国際スピリッツコンペティション」の入賞結果が1日公表され、焼酎の部最高金賞に町田酒造㈱(龍郷町、中村安久社長)の「里の曙ゴールド」が選ばれた。同社などによると、2013年に新設された焼酎部門で奄美黒糖焼酎がトップに選ばれたのは初。ほかに奄美の3社から金賞4点、銀賞1点が入賞し、ブランド構築と輸出拡大を狙う業界の期待は高まっている。

 

 日本貿易振興機構(ジェトロ)鹿児島貿易情報センターによると、同コンペティションは79年の歴史を持つ。本年はブランデーやジン、焼酎など9部門に各国から計402点が出品された。

 

 焼酎の米国展開を巡ってはジェトロロサンゼルス事務所が昨夏、焼酎輸出促進協議会を発足させたのに続き、県酒造組合奄美支部内にも販路開拓委員会が立ち上がった。同コンペティションはジェトロの支援を受けた県内9社が参加した。

 

 里の曙ゴールド(43度)はたるで長期貯蔵した減圧蒸留と常圧蒸留の製品を独自の配合でブレンド。杜氏の長谷場洋一郎常務取締役(60)は「上品な味わい。たるの味を楽しめるのが特徴」と話す。初挑戦の今回は94点の高評価を受け、部門賞だけでなく全出品酒類で3位に入った。ほか2点も金賞を獲得した。

 

 同社は昨年から中国など海外輸出を本格化しており、今受賞が黒糖焼酎の知名度を高める好機と捉える。平島将取締役(35)は「今後も積極的に参加したい」と意気込んだ。

 

 焼酎部門で最高賞以外の入賞(黒糖焼酎分)は次の通り。

 ▽金賞 弥生ゴールド(弥生焼酎醸造所)キャプテンキッド(喜界島酒造)NANKAI SHOCHU、里の曙原酒(以上町田酒造)▽銀賞 喜界島(喜界島酒造)

 ※NANKAI SHOCHUは米国での販売。