プロジェクト成果など発表 徳之島地区青年農業者会議

2019年11月28日

社会・経済 

プロジェクト発表などがあった徳之島地区青年農業者会議=26日、徳之島町亀津

プロジェクト発表などがあった徳之島地区青年農業者会議=26日、徳之島町亀津

 徳之島地区青年農業者会議(徳之島農業青年クラブ連絡協議会主催)が26日夜、徳之島町の県大島支庁徳之島事務所会議室であった。同協議会の会員3人が意見発表や経営改善に向けて取り組んだプロジェクトの成果を報告。会員間で情報共有を図り、経営改善の具現化へ気持ちを新たにした。

 

 会議には会員や島内の農業関係者ら約40人が出席。伊仙町農業青年クラブの田畑奈々さんが「私が今、思うこと」と題して意見発表、徳之島町農業青年クラブの牧山竜太さんと木場悠将さんが、それぞれ「シマアザミの安定生産」「けん引式中耕機『スクープ』を用いたサトウキビの株出し管理作業体系の検討」をテーマにプロジェクト発表を行った。

 

 両親が経営する畜産業を継ぐためUターンした田畑さんは、徳之島町内の畜産の農業法人に勤務しながら人工授精士の資格を取得し、子牛管理業務を行う日々を紹介。「2年後には実家の牛舎に戻る。徳之島市場から良牛がたくさん出るよう、質を上げながら向上心を忘れず頑張っていく」と意欲を示した。

 

 シマアザミの播種(はしゅ)時期やほ場の管理などの栽培技術について調査した牧山さんは、気温23度以下での計画的播種や雑草対策、地力維持などを課題に挙げ、「防草シート活用による省力化に取り組み、生産者へ情報提供して栽培意欲を高めたい」と述べた。

 

 木場さんはスクープによる株出し管理作業のメリットとして▽従来の耕運機作業と比べ作業速度が5分の1に短縮▽収穫直後でも作業可能▽ハカマを有機肥料としてすき込み可能―などを列挙。本年度も継続して四つの試験区を設けて作業体系の検討を進め、機械化作業のマニュアル構築を目指すとした。

 

 徳之島指導農業士会の竹田邦男さんは講評で「メモや記録、写真を見返すことで経営改善を図ってほしい。時間やお金の数字を把握することを心掛け、効率的な農業経営に努めて」となど励ました。