喜界―鹿児島、就航60周年 記念品贈呈し節目祝う JACが記念イベント

2019年08月11日

社会・経済 

搭乗客へ記念品を手渡す客室乗務員=10日、喜界空港出発ロビー

搭乗客へ記念品を手渡す客室乗務員=10日、喜界空港出発ロビー

 喜界―鹿児島を結ぶ空の便は10日、就航60周年を迎えた。同日、喜界と鹿児島の両空港で記念イベントがあり、喜界空港では日本エアコミューター(JAC)の職員らが搭乗客へ記念品を手渡して同路線の節目を祝った。

 

 喜界空港は1931年、旧海軍航空隊喜界島基地として整備された。第2次世界大戦中は沖縄へ向かう特攻機の中継基地としても利用されたという。

 

 戦後、59年に町営の旅客空港として再スタート。64年に奄美空港が供用を開始するまで、県本土と奄美群島各島を結ぶ空の玄関口として活躍した。

 

就航60周年を迎えた喜界―鹿児島路線の旅客機=10日、喜界空港

就航60周年を迎えた喜界―鹿児島路線の旅客機=10日、喜界空港

 喜界―鹿児島路線は59年、東亜航空(旧日本エアシステム)が最大8席の小型プロペラ機・ビーチクラフトC185で1日1往復の運航を開始。数回の運休期間や隔週運航などを経て、現在はJACが最大48席のATR42―600型で1日2往復している。

 

 喜界空港であったイベントでは、JACの山本和則執行役員・総務部長が「多くの方々の支えに感謝してる。これからも奄美群島を含めた県の魅力をしっかりと発信し、地域へ貢献していきたい」とあいさつ。

 

 喜界町の隈崎悦男副町長は戦中戦後の同空港の歴史を紹介した上で、「交通・観光を支える重要な空港。行政としても整備を続けていく」と述べた。

 

 お盆直前のこの日、鹿児島からの第1便は満席。鹿児島へ向かう第2便も夏休みの帰省や旅行客らでほぼ満席となった。出発ロビーでは客室乗務員らが搭乗客へ鹿児島県と喜界島の特産品やオリジナルグッズ、登場証明書などを手渡し、鹿児島空港へ飛び立つ飛行機を見送った。